週刊木曜日 『店主のちょっと聞いてね』

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 6月29日号 「素晴らしき語り部達」 後編
    
 
〜ナマケモノ倶楽部に入会したよ〜


悪魔君…店主君!!
 君もとうとう
ナマケモノ倶楽部に入会したんだね。
 ところで、この倶楽部を知ったのはいつだね?
 

店 主…私がこの倶楽部の存在を知ったのは、セヴァン・カリス・スズキさんの著書「あなたが世界を変える日」
 を読んだのがきっかけでした。
 何と、この本の翻訳と編集をしたのがナマケモノ倶楽部だったのです。
 そして、この倶楽部を立ち上げたのは、前回紹介しました明治学院大学教授の辻信一氏です。
 彼の著書「スローイズビューティフル」は、島村奈津氏の「スローフードな人生!」と並ぶ私の座右の書です。
 「週刊木曜日」に登場する機会が一番多いのが辻氏と言っても過言ではないでしょう。
       *「スローイズビューティフル」平凡社¥1,800 「スローフードな人生!」新潮社¥1,600 図書館にもありますよ。

悪魔君…つまり、君と同じ志を持つ仲間というわけだ。
 それでは、この倶楽部についての説明を簡単にしてくれたまえ。

店 主…私が説明するより、
ナマケモノ倶楽部のホームページを見てみることにしましょう。
     
    ★ナマケモノ倶楽部のホームページから引用しました 

  〜 ナマケモノ倶楽部(The Sloth Club)とは 〜

 ナマケモノ倶楽部(ナマクラ)は、学生・社会人・自由人などそれぞれの立場、様々な国を超えて手をつなぎ、
 1999年7月に生まれた市民団体(NGO)です。
 目指すは
 「ナマケモノになろう!」

 「クジラを救おう」とか「ゾウを守ろう」など、絶滅の危機にある動植物を保護する運動は数多く存在しています。
 しかし、わがナマクラでは、世界で初めて、ある動物を守るだけではなく、
 ついでに「それになってしまう」という運動を展開しようと思うのです!


 「ナマケる」ことは、だらだらしたり、何もしないことではありません。
 ナマケモノ会員たちはむしろ毎日いそがしい。なぜって?
 それは、ナマケモノのように、できるだけ電気やガスなどのエネルギーを使わずに、地球にやさしい生き方を実践しよう
 周りに広めちゃおう、省エネグッズも作っちゃおうと、行動することを楽しんでいるから。


 赤道の真下にある中南米の国、エクアドルを知ってますか?
 ガラパゴス諸島や首都キトが有名ですね。
 ナマケモノ倶楽部では、エクアドルの人たちと一緒に
 フェアトレード(生産者と消費者の対等な関係をめざした取引)やエコツアーを行ってます。
 ほかにもペットボトルや缶ジュースを飲むかわりに自分の水筒をもとうとか、
 夏至の日に電気を消して暗闇を楽しもうなど、みんなに「ナマケる」ことをすすめてます。

  
*これが100万人のキャンドルナイト運動です。
 ぜひみなさんも一緒に活動に参加してみませんか?

   〜 ナマケモノ倶楽部のめざすコト 〜
 ナマケモノ倶楽部は、利潤を自己目的化しない非営利団体です。
 以下の3つのコンセプトを掲げて、多角的な運動を展開しています。

 * ナマケモノの棲む森を守る(環境運動)
 * 環境共生型のライフスタイルの提案(文化運動)
 * フェアトレードによる地域支援(エコビジネス)

1.スローライフの提案と実践
  2001年にナマケモノ倶楽部が提案した「自主停電運動」は、2003年に100万人のキャンドルナイトとして全国的に広がりました。
  「スロー」とは、つながりなおし。
 ナマクラではイベントやメーリングリストを通じて、生活文化の様々な場面でのスローダウンを提案、実践していきます。

 また、スローライフの基本は戦争をナマケることと考え、非戦、平和のための活動も展開しています。

2.フェアトレードの実践による世界の環境活動支援
 エクアドルを中心とした有機無農薬コーヒーや手工芸品のフェアトレードを通じて、現地の持続可能な経済活動を応援します。

3.「ナマケモノ基金」を設立
 ナマケモノおよび熱帯雨林をはじめとした世界の森林を保護することを目的に「ナマケモノ基金」を設立します。
 ナマケモノ会員の会費は、この基金に積み立てられ、エクアドルを中心とした環境保護運動の活動支援に役立てられます。
 またナマクラでは、森を守ろうとしている先住民族の声を積極的に紹介し、その交流を支援したいと考えています。


4.スロービジネスの企画と支援
 環境問題を経済活動からも変えていこうという新しい動きが注目されています。
 ナマケモノ倶楽部では、フェアトレードとスローライフを軸にした環境共生型ビジネスを「スロービジネス」と定義、
 これらの社会運動を応援しています。



悪魔君…まさに『週刊木曜日』の理念だね。
 「スローとはつながりなおし」、
 「スローライフの基本は戦争をナマケること」
 おれは、この二つの言葉が気に入ったぜ。
 

店 主…私は、「環境問題を経済活動から変えていこう」という姿勢に、商売柄とても共鳴しました。
 そもそも、環境と経済は表裏一体の関係なんです。
 我々は、狭い意味のビジネスとしての活動を経済と呼んでいますが、
 本来の意味は、国を治め人民を救うこと。
経国済民なんです。 *広辞苑より
 そして、当店の商売自体が、スロービジネスなんです。
 手前味噌で申し訳ありませんが、2年前の新潟中越地震で壊滅状態になった山古志村、
 そこの棚田で作られた酒米で醸した純米吟醸酒“山古志”の販売は、まさに実践版です。


悪魔君…確か、店主君は村と一部地域の限定販売の酒が、地震で売れなくなり困っているとの
 新聞記事を見、
義援金を送るよりもその酒を仕入れて販売するほうが村の経済支援に役立つ、という
 理由だったね。

 
店 主…そうなんです。
 蔵元さんや農家の人たちからも
感謝され、こちらのほうが恐縮したしだいです。
 
悪魔君…酒屋、農家、メーカーと三方一両得になった稀有なケースだね。
 これが国内におけるフェアトレードと言えるかもね…。
 ところで、年会費はいくらなんだね?

店 主…郵便振込み(1年分)で3,600円です。
 是非皆さんも入会しませんか。
 さて、次回は「素晴らしき語り部達 
part2」としまして、女優の吉永小百合さんを中心にお届けします。
 ご期待ください。
 最後に一言、英語で環境は、ecology。  経済は、economy。
 そして二つの言葉の共通の接頭語、ecoの意味は生態の(に)、環境の(に)という意味なんです。
 因みに、1970年のアースデーの標語は「Ecology before Economy」でした。
 
   
*公害・自然破壊から地球と地域を守ろうという運動。

 編集後記:今週も事件がたくさんありました。
 その中で一番関心をもった事件は、六ヶ所村の核再処理工場で19歳の協力作業員が被爆したという ニュースでした。
 美浜原発事故でもそうでしたが、被爆するほどの危険な仕事は電力会社の従業員ではなく、
 放射能の恐ろしさを十分理解していない協力作業員という外部の人たちが行うんです。
 19歳といえば、私の息子と同じ年。
 この青年の一生を台無しにしてしまった電力会社に対し怒り心頭です。
 これは、犯罪そのものです。